使い捨ての時代。
モノに対して、また人に対して、ポイポイ捨てていく社会。
そんな中で、マイケルさんはイギリスで修理屋を営む。
しかも、ただの修理屋じゃない。
『骨董品の修理店』だ。
古くなったモノを、もう一度良いカタチに戻していく。
マイケルさん:「これはね、ヴィクトリア王朝時代の家具だよ。模様を見てごらん。そうだね、160年くらいかなぁ・・・」
ぼく:「こんなに長くもつモノなんですか。虫とか、湿気とか、いろいろあるけど、昔の木材ってどうしてそこまで丈夫なんですか。」
マイケルさん:「むかしのはね、マホガニー(MAHOGANY)っていう木材を使っているからね、丈夫なんだよ。それに手入れもしっかりしているからね。今の木材はね、すぐ壊れちゃうね・・・」
日本にも長らく滞在していたマイケルさんは、日本の建築物・家具にも詳しい。
「これは明治時代の小物だよ。綺麗な色と香りがまだ残っていますね。」
職種は違うとは言え、僕も「土の修理屋」という肩書き。
土という何百年ものサイクルで完成したものを、もう一度良きカタチにするのが僕の役目。
自分よりも、自分の父よりも、自分の祖父よりも、古いふるいモノを扱っているマイケルさん。
マイケルさんは僕の道しるべ。
僕の歩んでいる道が、間違っていないかを教えてくれる。
迷ったときはマイケルさんを思い出すんだ。
マイケルさん: 「古くなって使えそうもないモノを直したときの感動はとても大きいよ。
不可能って思っていた修理ができたときは、ココロのそこから嬉しい。」
マイケルさん、ありがとう。
そしてマイケルさん。一緒にがんばろぉね。